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常田所長 核融合科学研究所で「転換期を迎えた宇宙開発 – 科学は何を目指すのか -」と題して講演

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常田所長が、7月14日、自然科学研究機構 核融合科学研究所(岐阜県土岐市)の談話会で、「転換期を迎えた宇宙開発 – 科学は何を目指すのか -」と題した講演を行いました (写真; 核融合科学研究所提供)。講演では、太陽観測衛星「ようこう」・「ひので」をはじめ、観測ロケットや気球実験など、これまで携わってきた数々のプロジェクトを振り返り、その推進において国際協力が果たしてきた大きな役割について紹介しました。さらに、日本の宇宙開発が築いてきた独創的な技術と高い実績について説明しました。

宇宙開発によって実現したGPS (全地球測位システム) は、いまや「水や空気、GPS」とも言われるほど、国民生活を支える不可欠な社会基盤となっています。講演では、その役割が安全保障や外交上のソフトパワーにも広がりつつある現状を示し、日本が今後取り組むべき方向性について論じました。

また、大型科学プロジェクトを成功に導くためには、科学者個人の努力だけでなく、人材の育成、産業界との連携、そして組織、分野、世代、国境を越えた幅広いコミュニケーションが不可欠であることを、自身の経験を交えながら紹介しました。

講演の最後には、科学は新しい知の創出にとどまらず、イノベーションの創出、人材育成、外交を促進するソフトパワー、さらには社会課題の解決など、多面的な価値を社会にもたらす存在であることを強調し、そのような科学の在り方を「多面的価値を生み出す科学 (Multi-value Science)」として提唱しました。

宇宙科学と核融合科学は対象こそ異なるものの、長期的視点に立った研究開発、国際協力、人材育成、産業界との連携など、多くの共通課題を抱えています。講演後には、こうした共通の課題を踏まえ、大型科学プロジェクトを成功に導くために求められる研究者の役割や、科学と社会との新たな関係について活発な意見交換が行われました。

講演後には、同研究所が建設・運用し、世界をリードする数々の研究成果を生み出してきた大型ヘリカル装置 (LHD) を見学し、研究所を後にしました。